一般社団法人ロシアバレエメソッド教育振興協会

当協会について

 ロシア連邦国立名誉勲章ペルミバレエ学校は、第2次世界大戦中にワガノワ記念バレエアカデミー(通称:ワガノワバレエ学校)が疎開した先がペルミ市であり、終戦と供にワガノワバレエ学校は、レニングラード市(現サンクトペテルブルク市)に戻り、ペルミ市に残ったワガノワバレエ学校が名称を変更して1945 年に設立されたのがロシア連邦国立ペルミバレエ学校です。

 ロシアには、文化省直属の連邦バレエ学校は4 校しかありません。そのうちの一つがペルミバレエ学校です。特に1990 年前半まで閉鎖都市であったためロシアバレエ教授法(通称ワガノワメソッド)の伝統を唯一継承していると言われているのがペルミバレエ学校で、教師のすべてがペルミバレエ学校の卒業生です。文化省直属の4 校はすべて同じ「ロシアバレエメソッド」で教育し、カリキュラムも同じです。現在、ロシアバレエメソッドは世界中のクラシックバレエのスタンダードメソッドとして位置づけられています。

 設立当初から長年にわたり、キーロフ劇場の元ソリストで、ワガノワの生徒であり信奉者である、教師のゲイデンレイフ・エカテリーナ・ニコラエブナがペルミバレエ学校の芸術監督を務め、ワガノワの薫陶に続く多数の教師を育成しています。

 1973 年からソ連およびロシア人民芸術の称号を持ち、グリンカ記念国家賞を受賞したロシア功労教師、ペルミ市およびペルミ州名誉市民のサハロフ・リュドミラ・パブロブナが芸術監督を務め、現芸術監督は、ペルミバレエ学校日本校の芸術監督でもあるバレエマスター教師資格、ロシア連邦功労教師であるタルスツーヒン・ウラジミール・ニコラエビッチです。また現校長は、ロシア功労教師の称号を持つ、シェフチェンコ・リュドミーラ・ドミトリーエブナであり、副校長のゴーゴレバ・リリア・リュボーブナは日本校の校長を兼務しています。

 さらにペルミバレエ学校は、2006 年よりローザンヌバレエコンクールの指定校(パートナー校)に認定されています。

 このような経緯のバレエ学校により制作されたのが、ロシアバレエメソッドに沿った検定です。その目的は、「ロシアバレエメソッドを修得したバレエ教師の育成と指導法の維持・向上をサポートし、才能ある生徒さんへ責任をもって指導できる体制を整える事」です。その教師養成目的で2005 年にペルミバレエ学校日本校が設立されており、既に190名余のワガノワバレエ教師が養成されています。

 ロシアのバレエ学校は8 学年制で、ダンサーを育成しています。この検定は、ロシアのバレエ学校にて生徒が学年進級試験を受ける内容と同じレベルに制作されています。現在の日本の曖昧な指導・評価ではなく、生徒の真の向上のための指針として使用し、生徒ご自身が世界のどのレベルに. 相当するかを確認できるように制作されています。

 この検定システムが、日本のバレエ教師育成と日本バレエ界の発展と日露バレエ界の友好の礎となることを期待しています。

一般社団法人ロシアバレエメソッド教育振興協会
代表理事 内田 昭二